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摩訶レコード:交通地獄そして卒業

今回紹介するのは、ご存命であれば現役世界最高齢シンガーソング・ラッパー、
坂上弘さんの「交通地獄そして卒業」というミニアルバムCDです。

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佐賀県出身で1921年生まれだそうですから、現在96歳!(ご存命であれば)
音楽との付き合いはお若い頃からのようで、
ブラスバンド部でトランペットを担当していたり、
キャバレーで演奏するジャズバンドのメンバーだったとの事。
とある歌唱イベントで優勝した際に審査員から、
『もっと注目されるためにラップを歌ったらどうか』と勧められ、
早速 LL クールJ のCDを買って聞いた所、
『リズムが格好良くて、新しい音楽だ!』
と、坂上さんの開いてはいけなかったチャクラが開いたようです。
(その審査員、いったい誰なんだよ・・・)

このミニアルバムCDは2005年にリリースされ、これを聞いた
故・忌野清志郎さんがいたく感激して、坂上さんを『兄貴』と呼び慕ったとか。
ラッシャー木村じゃないんだから。

収録されているのは7曲。

1. 交通地獄
2. 卒業
3. やまと寿歌
4. 恋しのアンヂェラ
5. 借金地獄
6. 交通地獄(リミックス)
7. 卒業(ライヴ・バージョン)

地獄と付いてる曲名が多いぞ。
『KISSか聖飢魔Ⅱか!』とツッコミを入れたくなります。

「交通地獄」は、自らの実体験を元に作られた歌詞のようで、
甲州街道をバイクで走っていたらトラックに追突され重症を負い、
保険慰謝料3000万円を手にするが、全てリンダという名のキャバ嬢につぎ込み、
スッカラカンになってしまうという内容。
ラップというよりは浪曲のような感じもしますが、
まぁ、ご本人がラップって言い張ってるんだからラップという事にしましょう。

「卒業」は、故・尾崎豊さんの曲のカバー。
少年から大人への成長期の狭間で揺れ動く、どうしようもない気持ちを、
米寿を迎えた(当時)お年寄りが熱唱するのはどうなのさ?とも思いますが。
ラス前付近の『ア~ア、ア~ア』での歌唱は、さながら断末魔の叫びのよう。
7曲目は一応ライブ・バージョンとなっていますが、
『単なるスナックでのカラオケじゃねぇの?』と思うのです。

「やまと寿歌」は、良いように解釈するなら、
イントロのサックスがキング・クリムゾンっぽく、
途中のリズムチェンジでディープ・パープルっぽくなります。
でも、結果としては老人会の合唱といった感じの楽曲。

その他、全曲が胸焼けしそうな内容で、気分と体調が良い時に聴くようにしないと
こちらが寝込んでしまいそうになるようなアルバムでした。

でもまぁ楽しそうは楽しそうで、こういう老後だといいなぁ、と思ったりして。

2009年には「千の風になる前に」というアルバムもリリースされています。
ジャケット、凄いなぁ!

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2011年10月23日以降更新されていないのが気になりますが、一応ブログもあり、
やたらエロそうなチャンネーをはべらかしてご満悦な表情の写真を見れます。

最後に
坂上さん、明らかに頭、人工的な何かをカブってますね。