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摩訶レコード:デヴィッド・シルヴィアンの日本語シートレコード

今回紹介するのは企画もののソノシートで、
デヴィッド・シルヴィアンの日本語シートレコード」です。

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デヴィッド・シルヴィアンは、私と同年代またはちょっと年上の
洋楽ファンなら知っている名前だと思います。
70年代後半から80年代前半にかけて日本でアイドル的な人気を誇った
ジャパン(JAPAN)というバンドのボーカリストです。
坂本龍一さんと、「戦場のメリークリスマス」のメイン曲に歌詞を付けた
「禁じられた色彩」という歌も歌っていたなあ。

 

ジャパンがどれ程の人気があったかと言えば、
70年代後半の洋楽ロックバンドでは日本では
クイーン、キッス、エアロスミス、チープ・トリックが4大バンドで、
それに続くのがジャパンだったと言えるでしょう。(あるいはレインボウ)
日曜夕方のNHKの「レッツゴー・ヤング」でもジャパンの特別放送があり、
その様子はYoutubeにもアップされています。

 

僕は最初は彼らが嫌いでした。
『男が化粧してナヨナヨした歌い方で気持ち悪い』って具合で。
でも、アルバム「孤独な影」と「錻力の太鼓」が凄く音楽性が高くて、
その考えは180度変わりましたけど。

 

ソノシートは、「JAPAN訳詞コンテスト」の入選作品4点を収録したもの。
当時の洋楽雑誌の企画なのかな?と思ったのですが、どうやら違うようで、
レコード会社のビクターが企画したもののようです。
価格も無いので、どうやって市場に出たのかは僕には判りません。
(僕はオークションで入手しました)

 

「ADOLESCENT SEX」の和訳が2つ、「LOVES ON MAIN STREET」と
「SUBURBAN LOVE」の和訳が1つずつです。
和訳といってもキッチリとした和訳ではなく、応募者(素人さん)が考え
独自に解釈したもの、という感じです。

 

僕はてっきり、デヴィッドの歌唱が聞けるのかと思っていたのですが、
演奏は無く、BGMも無く、ただただデヴィッドが歌詞を朗読しているだけ。
和訳という事で、カタコトの日本語で。

 

これが、良く言えばシュール、悪く言えば苦痛で、
お経や念仏のような感じならまだマシなのですが、そうでもないので
「延々とデヴィッドのカタコトでの独り事を聞く」といった感じなのです。

 

まぁ、熱狂的なファンは嬉しかったんだろうなぁ。
これを聞きながら女性ファンは枕ならぬ股間を濡らしていた、か・・・ニヤリ

 

デヴィッドは親日家だったのかなあ?
これを聞いて思い出したのが高橋幸宏さんのオールナイトニッポンで聞いた話で、
ジャパンの日本解散ツアーの最終公演地が名古屋で、ツアーに参加していた
一風堂の土屋正巳さんが、『これで日本公演が終わりだね』と言ったら、
デヴィッドから『オワリナゴヤワ シロデモツ』尾張名古屋は城で持つ)と返され、
土屋さんが目を丸くした、というものでした。