今回は、その曲名だけを目にした時に、
どうしても違う方向を想像しがちな2曲を紹介します。
同じCDの中に入っている曲で、
杉野強さんの「親父俺だよ」と「男の握り飯」です。
ちなみに杉野さんの歌声ですが、ぐっさん(山口智充)と長渕剛さんを
足したような感じです。
どうやらご本人も長渕さんのファンのようで、歌い方も
長渕さんを意識しているのではないでしょうか。
まずは「親父俺だよ」。
実際は、病床で寝たきりの父親を半年ぶりに見舞った息子が、
思い出を回顧し、また元気な父親に戻って欲しいといった歌詞。
ラストでは『親父、親父、俺だよ』、と父親に呼びかけるという
感動的で泣かせる曲です。
このCDがリリースされた2006年がちょうど
オレオレ詐欺が横行していた時期とも重なる為に、
あの手の犯罪に警鐘を鳴らす為に作られた反面教師的な曲なのかな?と
曲名だけで妄想を膨らませ、
『親父俺だよ(会社の金使い込んじゃった)』とか
『親父俺だよ(暗証番号教えてくれよ)』と、
勝手に自分の中で物語を作ってしまいます。
そして「男の握り飯」。
実際は、夢を掴む為に東京に出てきた男が、
なかなか上手く行かずに、日々飯場で汗水垂らして働いている。
いつか見ていろ、負けてたまるか、という歌詞でした。
『俺とお前のぉ にぎりぃめしぃ』というフレーズがあるのですが、
何個か買ったうちの1個を仲間に持っていこう、という友情ですね。
「おにぎり」ではない「握り飯」というワードから、
エプロン姿でおにぎりをニコニコしながら素手で握る厳つい男性。
出来上がったおにぎりは微妙に水分多めで、いざ食べてみると
『ほぅほぅ、これは酸味が隠し味となった塩むすびですねぇ』
という絵が浮かんでしまいがち。
そしてその想像に輪を掛けているのがジャケットの杉野さんの写真。
髪型、髭、クリっとした目、もち肌感、体型。
これらのピースが○○という名のパズルにピタッと嵌るんですよね・・・
そういえばかつて、漫才のサンドイッチマンの旅行ポスターを見た外国人が、
『ベア系ゲイカップルの旅行ポスターが駅に氾濫している日本は、
なんてオープンな国なんだ』と驚いた、って話がありましたね。
あ、もう僕からはこれ以上は何も申しません。
各自で処理して下さい。