今回はザ・スパイダースの「エレクトリックおばあちゃん」を紹介します。
ザ・スパイダースは、堺正章さんや井上順さんやかまやつひろしさんを輩出した
グループ・サウンズの代表格と言えるバンドですね。
リーダーの田辺昭知さんは後に田辺エージェンシーを設立し、社長に就任します。
この「エレクトリックおばあちゃん」は、1970年リリースのラスト・シングル。
麻生ひろしさんの作詞で、作曲はかまやつひろしさん、
編曲がザ・スパイダースとなっていますが、
実際はアメリカのポップ・デュオ、ジャン&ディーンの1964年のヒット曲である
「パサディナのおばあちゃん」を下敷きに作られているそうです。
「パサディナ~」も聴いたけど、「エレクトリック~」のほうが断然好きですね。
サーフィン・ロックをも感じる曲調なのですが、とにかくメロディが素晴らしい!
ビートルズの「ゲット・バック」っぽさも感じるんですよね。
かまやつさんの作曲能力の高さに舌を巻きました。
歌詞なのですが、ハイジャック、シージャックといった言葉が盛り込まれていて、
この年に発生した、よど号ハイジャック事件や瀬戸内シージャック事件を
連想させる作品となっています。
ばあちゃん
弘前のおばあちゃん
ばあちゃん
ドシテラベナ ドシテラベナ
ドシテラベナ おばあちゃん
孫の顔見にはるばると 東京に行きたくて
気軽に津軽を 抜け出した
弘前のおばあちゃん
飛行機乗っ取り ハイジャック
海にはシージャック
我が家は突然 パパジャック
弘前のおばあちゃん
曲中には堺さん(お一人?)のコミカルな喋りもありますし、
最後のほうではこれまた堺さんが恐らくアドリブで歌詞や歌い方を変えています。
印象的な「ドシテラベナ」というのは、弘前の方言で『どうしているんだろうな?』
という意味らしいです。
どうしているんだろうな→どうしているんだべな→どしてるだべな→ドシテラベナ。
「なぜ弘前?」かとも思いますが、ウイキペディアではパサディナに対して
青森県の弘前市にしたらしい、と書かれていましたが、
どうやらかまやつさんのおばあさんが弘前市出身だったからのようですね。
あと、「なぜエレクトリック?」というのが僕の最大の疑問なのですが、
検索してもなかなか出て来ないんですよねー。