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摩訶レコード:くらいマックス

今回は、村木正人さんという方の「くらいマックス」を紹介します。

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1972年のリリース。
故・沖雅也さん主演、ヒロイン夏純子さんの東宝映画「高校生無頼控」の主題歌。
ちなみに以前、このブログで沖雅也さんの「青春しぐれ」を紹介しましたが、
あちらはこの映画のイメージソング的なものです。

 

まず歌手の村木正人さんですが、これが謎というか誰なのかが不明です。
「高校生無頼控」の主人公がムラマサ=村木正人という名前なので、
恐らくここから芸名を付けたのでしょう。

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写真の人物が村木さん?

 

作詞が小池一雄小池一夫)さん。作曲と編曲が藤本卓也さん。

 

小池さんといえば、「子連れ狼」や「実験人形ダミー・オスカー」の原作者であり、
子連れ狼、大好きです。時代劇の最高峰だと思っています。)
勃起=エレクチオン、というワードを世に広めた方でもあります。
あと、ツンデレ」というワードも小池さんが作ったという説もあります。
この映画も小池さんの原作です。

 

思えば、小池さんは「セックス&バイオレンス」の表現では天下一品の方。
後で歌詞の一部を紹介しますが、モロにそれが表れていますね。

 

対する藤本さん、梅宮辰夫さんの「シンボル・ロック」、
佐久間浩二さんor勝彩也さんの「まぼろしのブルース」、
西郷輝彦さんの「ローリング・ストーンズは来なかった」などを手掛け、
ロックなどに裏打ちされたメロディ・アレンジを得意にされていた方です。

 

そんなお二人が組まれたのですから、普通の作品が出来上がる訳が無く、
もう、詞も曲も狂ってます。
いい意味で。

 

目一杯ワウとファズを効かせたエレキギターと、
クイーカ(できるかなのゴン太の鳴き声みたいなやつ)が交じり合った演奏に、
村木さんのロック歌唱が乗っかっている、格好いいサイケ・ロック歌謡曲
女性コーラスもいい味出しています。
思えば「シンボル・ロック」、「まぼろしのブルース」でもクイーカ使われてた。
藤本さん、相当クイーカが好きなのでしょうね。
僕も好きです。

 


C・L・I・M・A・X
くらいマックス 男!
C・L・I・M・A・X
くらいマックス 女!
愛! 感じる
涙! 感じる
別れ! 感じる
感じる時代 ラブタッチ
いいじゃンか そうじゃンか
うひょひょォ~! くらいマックス


二番ではラブタッチの部分を、映画の内容を微妙に意識して
タビタッチ(旅立ち)に変えてるあたりに、流石のセンスを感じますね。

 


いやぁ、凄いなぁ!
小池&藤本ワールド全開ですね。
ハンセン&ブロディの超獣コンビあるいはザ・ロード・ウォリアーズ並みの破壊力。
奇跡の組み合わせですよ、これ。

 

当時はこの映画見に行って、最初か最後にこの曲が流れた訳なのでしょうから、
お客さんはさぞやテンション上がったでしょうね。

 

小池さん、今年の4月に惜しくも亡くなられました。
改めて慎んで御冥福をお祈りいたします。