今回紹介するのは、清水ミチコさんの「ヘビメタクイーン」です。
清水さんが1989年にリリースしたセカンドアルバム、
「幸せのこだま」に収録されている曲なのですが、
プロモーション用にEPレコードとしてシングルカットされていました。
なぜこの曲をシングルカットしたのかは不明・・・
清水さんご自身が作詞作曲をされており、編曲が窪田晴男さん。
窪田さんは過去に近田春夫さんとバンド組んでたり、
TMネットワークの「GET WILD」で実際にギター弾いた人とも言われていますね。
ディープ・パープルのハイウェイ・スターでのイアン・ギランのシャウトのような
清水さんの「アーーーー!」というシャウトで曲は始まります。
鎖 食い込む 黒革上下
家族は一緒に歩いてくれない
ムレて 体液流しても
指さす 他人の目 シカトできても
流さないのは 真実の涙
MY NAME IS HEAVY METAL QUEEN
止める事は出来ない
私を誰ひとりも
縛る事はできない
私をメタル以外に
I'M HEAVY METAL
HE IS A HIGHWAY STAR
HEART OF HEAVY METAL
初期のSHOW-YAのような曲調。
清水さん、予想以上に一生懸命歌っていました。
歌詞もそこまでメタルを馬鹿にしたというか笑いにしたような感じではないかな。
当時は多くのメタルファンの間では、「ヘビメタ」という言葉は禁句というか、
ヘヴィメタルとヘビメタとは全く違うものなんだよ!、という意識を持っていました。
ヘビメタ=ヘヴィメタルをおちょくったもの、で、馬鹿にされてるという感覚。
一種の踏み絵みたいなもので、「ヘビメタ」と言っている人は真のファンではない、
という風潮がありましたね。
外見しか扱っておらず、本当に重要な音楽的な部分を取り上げていない、とか。
当時のBURRN!の編集長である酒井康さんの発言の影響力もあったと思います。
なので、テレビなどで「ヘビメタ」と呼んでる芸能人を敵視したりもして。
ちなみに僕は、清水さんがこの曲を歌っていたって事は当時は知らなかったですね。
清水さんが実際にメタルファンなのかどうかは判りませんが、
PANTERA(パンテラ)というバンドを、「パンターエー」と呼んだという話は聞いた事があります。