摩訶レコードブログ

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摩訶レコード:GREAT TEXAN

今回紹介するのは、プロレスラーものでかつLPレコード。
テリー・ファンクの「GREAT TEXAN」です。

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70年代~80年代に日本のマットで大活躍したプロレスラー。
当時世界で一番権威のあったNWAという団体の王者になった事もあります。
全盛期の人気は物凄く、その頃はテリーは既に中年の域に入っていた程なのに
なんと若い女の子による親衛隊もありました。
キン肉マンテリーマンのモデルになった人でもあります。

テリーは、プロレスラーにありがちな”何回かの引退”を繰り返すのですが、
このLPレコードは一回目の引退の後(1984年)にリリースしたもの。

当時は故・ジャンボ鶴田さんのように、
レスラーがシングルレコードを出す事はありましたが、
アルバム(LP)まで出す事は珍しかったと記憶しています。
しかも、LPの帯に「プロレス、マット界のスーパー・スター、リーファンクの
ホットなヴォーカルアルバム」と書いてあるように、
無謀にも収録されている曲全てでヴォーカルを取っています。

収録曲はA面4曲、B面4曲。

(A面)
1:GREAT TEXAN
2:TOUCH YOUR HEART (サヨナラ・ボク・イエナイ)
3:WE LIKE TO ROCK
4:CHANGE YOUR MIND
(B面)
1:BARBRA STREISAND'S NOSE (バーバラ・ストライザントの鼻)
2:ROPPONGI (六本木)
3:WE HATE SCHOOL
4:GREAT TEXAN (インスト)

テリーの歌声は、良く言えば味がある、悪く言えばドイヒ~、です。
音程、リズム感、やる気の無さ。
本人はあまり乗り気じゃなかったんだろうなぁ、と思ったりして。
当時のテリーは引退を決意したように身体がボロボロだったですが、
そのボロボロ具合が歌声にもよく表されています。

とはいえ、割と聞ける曲もあったりして。
ノリの良いブラスロックなA面1曲目の「GREAT TEXAN」。
メロウな音楽にテリーの朴訥な日本語の「サヨナラ、ボク、イエナイ」という声が乗る
A面2曲目の「TOUCH YOUR HEART」。
マイケル・ジャクソンの「BEAT IT」そのまんまなイントロのB面1曲目の
BARBRA STREISAND'S NOSE」。
B面3曲目の「WE HATE SCHOOL」なんかはラップ調のテリーの歌声が
逆にマッチした格好良い曲です。

全曲が英語による歌唱ですが、日本語による対訳も付いています。
一部抜き出してみます。

A面1曲目:GREAT TEXAN
時々悲しくなるんだ
みんなオレを冷酷だと思っているけど
オレのハートは甘く優しいんだ
でも僕は確かにファイティングマシーンさ

A面3曲目:WE LIKE TO ROCK
オレたちは昼中寝てて 夜走り回るんだ
女の子を捜して
一晩中パーティーさ

B面1曲目:BARBRA STREISAND'S NOSE
彼女、バーバラ・ストライザントみたいな鼻してるんだ
リベラーチみたいな微笑みで男を狂わせても
バーバラ・ストライザントみたいな デカ鼻じゃね・・・

B面3曲目:WE HATE SCHOOL
ガールフレンドが背中に飛び乗る
おっとベイビー 勘弁してくれよ
あの女(アマ)の鼻柱を 引っ叩いてやりたいぜ
なぜってオレたちゃ学校がキライでロックンロールが好きだから!


テリーの入場曲「スピニングトーホールド」を作ったバンド「クリエイション」の
故・樋口晶之さんが参加していたり、当時のテリーのマネージャーであった
元ミュージシャンでもあるジミー・ハート氏が楽曲提供やコーラス参加しています。

CD化はされていないようなので、プロレスファンなら中古レコード店で見つけたら
即購入をお勧めしますね。
僕はもう20年くらい昔に、新潟のキングコングレコードさんのワゴンセールで
500円で購入しました。