摩訶レコードブログ

摩訶レコードbot(Twitter)のブログです。

摩訶レコード:みんな みんな

今回は、1970年代前半に放送されていたアニメ、
アパッチ野球軍のエンディングテーマである
「みんな  みんな」を取り上げます。

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僕は巨人の星侍ジャイアンツは見ていましたが、
同じ野球ものであるこの作品は見ていませんでした。
理由は、画風が好みじゃなかったから。

ストーリー自体、かなり癖が強い作品のようですね。
なんでも浅草キッドが「こんなの放送してたのか!」と
驚いたくらいだとか。

ちょっとだけ調べてみましたが、原作や脚本に花登筺さんがいたり、
演出に高畑勲さんがいたりするんですね。

アニメを見た事ないのに、なぜエンディングテーマを知っているか?
というと、小学校のクラスメイトがこの歌の替え歌を歌っていたんです。
それで知り、なぜか元の歌詞も覚えました。

作詞は花登筺さん、作曲は服部公一さんです。
歌っているのは坂本新兵さん。
「ママとあそぼう!ピンポンパン」の、しんぺいちゃんとして人気者だった方。


ギャオー!に近いガオー!という叫びで曲は始まります。
(一番から四番まで)

一番の歌詞

みんな集まれ 集まらねぇと
ハッパかけるぜ
この俺様は アパッチチームの
キャプテンよ!
少々指導は 足りねぇが
度胸だけは 十二分
飯場育ちの ハッパムシムシ

ちなみに前述の替え歌というのが、
僕はその頃新潟県中部地方のK町に住んでいたのですが、
そこでは方言でウンコの事を「あっぱ」と言うのです。
で、替え歌は上記の「ハッパ」の部分を
「あっぱ」に変えて歌っていた、という訳です。
あと、「アパッチチームのキャプテンよ!」という部分も、
K町の清掃業者の個人名に変えてもいましたね。
所詮は小学生の替え歌です。

ちなみに二番の歌詞は

この俺様は アパッチチームの
四番打者だ!
少々頭は 足りねぇが
腕力だけは 十二分
山奥育ちの 材木ゴシゴシ

三番の歌詞は

この俺様は アパッチチームの
軽業師よ!
少々背丈は 足りねぇが
韋駄天だけは 十二分
猿が仲間の モンキー キャッキャッキャー

四番は

この俺様は アパッチチームの
大エースだ!
少々礼儀は 知らねぇが
ニヒルさだけは 十二分
流れ流れの 網走 スイスイ


一番から四番まで、坂本さんが同じキャラの感じで歌ってるのが
残念といえば残念です。

摩訶レコード:焔のカーブ

今回は、ジャニーズの「焔のカーブ」という曲を取り上げます。

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ジャニーズ。
そう、あのジャニーズ事務所のジャニーズ。
1962年にジャニーズ事務所から最初にデビューした
日本の男性アイドルグループです。

メンバーは
真家ひろみ
飯野おさみ
中谷良
あおい輝彦
の4名。

この曲は1965年6月リリースの3枚目のシングル。
ジャニーズが出演した1965年の日生劇場のミュージカル、
「焔のカーブ」の主題歌。
なんかレースを扱ったもののようですね。

このミュージカル、脚本が元東京都知事石原慎太郎さん。
主演が北大路欣也さんと朝丘雪路さんという、豪華なものだったようです。

作詞も石原慎太郎さんで、演奏はザ・スパイダース
かまやつひろしさん、堺正章さん、井上順さんらが所属していたバンドです。
ちなみにザ・スパイダース田辺昭知さんは、
後の田辺エージェンシー社長になる訳ですから、
間接的とはいえジャニーズと田辺エージェンシーが関係してる曲、だとすれば
芸能界的には結構凄い事なのでしょう。


ジャケット写真ですが、ジーンズにヘルメットでちょいと変。
スニーカーも薄汚れているのは、どうなんでしょう。

曲調は、やはりグループサウンズ調ですね。
というか、これ、外国曲の日本語カバー曲なのかな?

歌詞ですが、

焔のカーブが待っている×3
命を賭けた ロックロックロックロック
追いかけろ×4
過ぎてゆく若さを 追いかけろ×3
俺達は 気狂いレーサーだ
この世の生きがい ただひとつ
焔のカーブへ まっしぐら
死神なんか轢き殺せ
GO!

というもの。
当時は許されたでしょうが、気狂いというパワーワードが入っており、
今はジャニーズといえども、さすがに放送禁止でしょうね。
おまけに死神なんか轢き殺せ、ですからね。
どっちが悪だよ、って。


ちなみにB面が「ぼくらのでっかい袋」という曲で、
曲名からして興味を惹かれるものでした。
(なにせ、ジャニーズの”ぼくらのでっかい袋”、ですからね・・・)

でっかい袋 ぼくらの袋
広げてみたら湧いてくる 湧いてくる
入道雲が わいわいわいわい 湧いてくる
でっかいでっかい たくましい
僕らの夢が
でっかい袋 ぼくらの袋
みんな持ってて みんな知らない

という歌詞でした。

期待はずれ!

摩訶レコード:俺は立花藤兵エだ

今回紹介するのは、小林昭二さんとコロムビアゆりかご会による、
「俺は立花藤兵ェだ」です。

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立花藤兵ェ=立花藤兵衛。
たちばな とうべぇ。

昭和の特撮モノである仮面ライダーシリーズで、
職業や立場を変えながら、各ライダー及びその戦いに協力した人達の
後見人として、彼らを物心両面から支える重要な人物であり、
いわばライダーシリーズの助演男優賞と言っても良いキャラであります。

その藤兵衛を演じていた方が小林昭二さん。
ウルトラマンではムラマツキャップ役でもありました。

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小林さんが藤兵衛として、コロムビアゆりかご会という子供達と
レコーディングした曲です。
仮面ライダーアマゾンの時には既に作られていたのですが、
発表されたのは次作の仮面ライダーストロンガーだそうです。

 

作詞は田中守さん。作曲は菊池俊輔さん。

曲調は、『俺は立花藤兵ェだ!』ってくらい自己主張の強い方らしい、
勇ましい行進曲っぽい感じです。

まぁ、問題は歌詞ですね。
抜粋します。


誰が何と言っても俺は
俺は藤兵衛 立花藤兵衛だ!

仮面ライダー 一号二号 
仮面ライダーの先生だ

本郷猛 優しい男
一文字隼人 楽しい男
そして 2人は 強かった

仮面ライダーV3 エックス
仮面ライダーの先生だ

風見志郎 格好いい男
神敬介は 頑張る男
そして 2人は 強かった

仮面ライダー アマゾンライダー
仮面ライダーの先生だ

アマゾンあいつは 物凄い奴
アマゾンあいつは 素敵な奴さ
そして こいつは 強いんだ


『俺は立花藤兵ェだ!』と、村田英雄ばりにと言い切ってる割に
歌詞は肝心の藤兵衛の事にはほとんど触れておらず、
ひたすら各ライダーの紹介。
それが”優しい”とか”楽しい”とかの、ピンとこない抽象的なもの。

風見志郎が”格好いい男”ってのはまぁまぁ理解できますが、
エックスライダーの神敬介に至っては、”頑張る男”って。
『いや、みんな頑張ってるだろ!』と突っ込みたくなります。

アマゾンに至っては、”物凄い奴”という掴み所の無いもので、
何が凄いのか全く伝わってこない有様。
(まぁ確かにアマゾンの最初のほうは色々と凄いですが・・・)

ちなみに、仮面ライダーV3の物語後半に出てきた
ライダーマンこと結城丈二に関して全く触れられていませんね。
主役ではないライダーだからなのかな。。。

 

アナログレコードは上の画像のもので収録が確認されていますが、
デジタル(CD)でもリリースされているものがあり、
「スーパーヒーロー・クロニクル仮面ライダー主題歌・挿入歌大全集Ⅰ」
というものに収録されています。

摩訶レコード:1度きりだぜ人生は~花の受験生応援歌~

今回紹介するのは、このブログでは2回目の登場となる
金ピカ先生こと佐藤忠志さんのEPレコード、
「1度きりだぜ人生は~花の受験生応援歌~」です。

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PRODUCED BY 秋元康
そう、手掛けはしたけど売れなかったら無かった事にする、で御馴染み、
秋元康さんのプロデュースです。

作詞も秋元さんで、作曲は見岳章さん。編曲は見岳さんと辻陽さん。


出だしは演歌調。


通らにゃならない山ならば 自分で道を開くだけ
渡らにゃならない川ならば 自分で橋をかけるだけ
嗚呼 
一度きりだぜ 人生は・・・


と、ここから曲調がガラっと変わり、ボギー大佐のようなマーチに乗せて
佐藤さんのアジテーション、説教、自慢、といった台詞となります。
これが”応援歌”とは思えないドイヒーなもの。。。


ほら!そこの受験生!
相変わらず無駄な勉強してるのか?
偏差値の魔術師、佐藤忠志だよ!
おう 受験界の地上げ屋といやぁ
俺の事だ!

どんなバカでも
まっとうな大学に入れてやる!
受験勉強が忙しいこの時期に
こんなものを聞いている
お前のようなバカでもだ!

東大?早稲田?慶応?
いい大学に入りてぇ奴は 俺について来い!

一流大学以外は大学じゃねぇ!
いい女を引っ掛けたかったら
いい大学に入れ!
手段を選ぶな!
どんな卑怯な手を使っても構わねぇ!
勝てば官軍だ!


サビの部分では男子受験生一同によるコーラスが入っています。

合格 合格 合格するぞ!
合格 合格 合格
合格すれば バラ色
明るい明日が 待っている

合格 合格 合格するぞ!
合格 合格 合格
合格すれば 最高
好きな女が 手に入る!


ふと耳を澄ますと、このコーラスの裏で何やら女性のアナウンスが聞こえ、
何かと思ったら、各有名大学の学部の偏差値(当時)を読み上げていました。


最後にまた演歌調に戻り、


私がこんな事を申し上げるのも
受験生の事を思えばこそです。
今の世の中 右を見ても学歴、左を見ても学歴
まっくら闇じゃ ございませんか?
たかが偏差値 されど偏差値
負けるわけには まいりません・・・


という語りでの締めとなっています。


僕はこれ、見本盤でしか持っていません。
色々探してみたのですが、見本盤しか見た事ないんですよね。
果たして正規盤(というのか?)はリリースされてたのかな・・・?

摩訶レコード:Rockin' on the 月光仮面

今回紹介するのは、スピードウェイ(SPEEDWAY)というバンドの
「Rockin' on the 月光仮面」という曲。

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このスピードウェイ、70年代後半から80年代前半に活動していた、
後にTM NETWORKのメンバーとなる木根尚登さんと宇都宮隆さん
中心とした、ハードロック/プログレッシヴロックの日本のバンドです。

「Rockin' on the 月光仮面」は2枚目のシングルなのですが、
この曲から小室哲哉さんがこのバンドに参加します。

川内康範さん作詞の「月光仮面は誰でしょう」を、ハードロック調にアレンジした曲。
なんでカバーしようと思ったんだろう・・・?
イントロのツインギターシン・リジィっぽいですね。
小室さんのキーボードソロでは、やはり非凡なセンスを感じます。

B面の「ダンシング・ライダー」はプログレ寄りのハードロック。
イントロがボン・ジョヴィっぽかったり、曲そのものはUFOっぽかったりします。
(ギターソロもマイケル・シェンカー的)

小室さんはすぐにバンドを脱退するのですが、後に小室さんの提案した
TM NETWORKに木根さんと宇都宮さんが合流する事になるので、
結果としては小室さんが木根さんと宇都宮さんを引き抜いた、みたいな
形になってしまったのかなぁ?

 

摩訶レコード:サッシ音頭/チャック音頭

今回は、都はるみさんの歌唱による企業ソング、
「サッシ音頭」「チャック音頭」を紹介します。

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どういう経緯で都さんが、YKK(吉田工業株式会社)の企業歌を
歌う事になったのは、さっぱり判りませんし、
社歌という訳でもなく、CMソングという訳でもなさそうです。

サッシ音頭のほうは、
木村仔牛さん作詞、服部逸郎さん作曲。
チャック音頭のほうは、
西条八十さん作詞、服部逸郎さん作曲、となっています。

曲調は、音頭というくらいですから音頭調ですが、
お座敷小唄っぽくもあります。
都さんの歌声が若い。
1972年リリースですから、都さんは黄金期を迎える前ですね。


歌詞をそれぞれ抜粋します。

 

サッシ音頭

ハアー
風はそよ風 サッシが光る
愛のつぼみが 膨らむように
夢が膨らむ マイホーム
ソレ
ヨイソラ ヨシダノ ヨイサッシ
ススイ スルスル ヨイサッシ

 

チャック音頭

ハアー
見せてやりたや おいらの工場
社長親父で 工員せがれ
結ぶファスナーの 温かさ

黒部西瓜を 二つに割った
ように開いて キチンと締まる
吉田チャックの 味の良さ
ソレ
ヨイソラ ヨシダノ ヨイチャック
チャチャラ チャラチャラ
チャンチャック


製品の素晴らしさ、工場環境の良さは勿論ですが、
富山県の黒部(工場の所在地)の自然にも触れている歌詞です。

チャック音頭のほう、ファスナーってしてたり、チャックってしてたりで、
統一されてないのはなぜ?って感じですが。

 

摩訶レコード:ぼくのクリスマス

すっかり時期を過ぎてしまいましたが、今回紹介するのは
キャプテン加山こと加山雄三さんの「ぼくのクリスマス」という
クリスマスソングです。

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4曲入りのミニLPみたいな感じですね。
サイズは7インチです。

こんな色黒なサンタがいるかよ』って具合で、トナカイも下手糞な絵で、
僕は最初はジャケ買いの範疇だったのですが、
いざ聞いてみたら、3曲目(B面1曲目)が
かなり風変わりなクリスマスソングで「おおっ!」という感じでした。

歌詞、曲調ともに普通のクリスマスソングです。
作曲は加山さんが作曲する時の名前の弾厚作

聞き始めて50秒過ぎた頃でしょうか。
突然加山さんの歌声の他に変な声が聞こえてきます。
例えるならグレムリンの声のような。

最初は邪魔というかちゃちゃを入れてるような感じなのですが、
途中からメインで歌い、コーラスまでする始末。
加山さん、苦笑しながらも最後には合唱。

レコードの裏ジャケットを見てきたら、コーラスに
シンギング・エンジェルス、とありました。
実はこれ、ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ
でも使われてる、甲高い声でのコーラスを
テープの高速回転によって変な声に仕立てるという手法。

この曲は1966年のリリースで、「帰って来たヨッパライ」のほうは
1967年のリリースなので、この曲のほうがこの手法を取ったのが早いです。


加山さんって過去に他にも実験的な事をやっていて、
それは日本で初だか何だかと記憶してるのですが、何だっけなぁ?