摩訶レコードブログ

摩訶レコードbot(Twitter)のブログです。

摩訶レコード:金髪仁義

今回取り上げるのは、サリー・メイという女性の「金髪仁義」という曲です。

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リリースされたのは1972年。
日活映画「らしゃめんお万・雨のオランダ坂」の主題歌となっています。
佐伯孝夫作詞、花礼二作曲、寺岡真三編曲。

 

歌い手のサリー・メイという女性ですが、外人またはハーフかと思ったら、
本名を加古幸子さんというバリバリの日本人でした。
デヴィ夫人(本名:根本七保子)みたいなものでしょうか。

 

ホタテマンこと安岡力也さんも在籍したシャープ・ホークスの結成に
参加したようですが、レコードデビュー前に脱退したとの事。

サリー・メイと改名し、モデルやテレビ番組にアシスタントなどを務めた後、
歌手デビュー。
加山雄三さんや梅宮辰夫さんの映画にも端役で出演され、
日活ロマンポルノの「らしゃめんお万」シリーズでは主演を務めたのだとか。
美人ですね。

 

金髪は染めたのではなく、脱色によるものだったそうです。
僕の学生時代には、コーラを髪にかけて脱色するとか都市伝説がありましたが、
実際どうなんでしょうね?


やや70年代のアクション映画ソングっぽくも感じる曲調に、
サリーさんの演歌調な歌い回しが乗っかり、なかなか格好良い。


当時世の中 いいからかんで
何を信じて いいのやら
信じられずに サイコロ遊び
男殺しの 緋縮緬(ひぢりめん)
らしゃめんお万は いい女


冒頭と中間部に、サリーさんによる口上が入ります。
らしゃめんお万、というのは、所謂鉄火場の壺振りの女性ですね。

摩訶レコード:ホステスブルース

今回はポール大源寺という方の「ホステスブルース」という曲を取り上げます。

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「ポール大源寺」という名前だけに惹かれて買ってしまったレコード。

 

歌い手のポール大源寺さんですが、ネットを駆使して調べたところ、
東映の俳優で、第4期ニューフェイス(当時は大源寺英介の名)出身。
山城新伍さんや佐久間良子さんらと同期だそうです。

 

このジャケットを見た限り、リリース当時は結構若手な感じがします。
リリース年は不明ですが、レコード盤面に「66」とあるので1966年かも。

 

幸田栄さん作詞、遠藤実さん作曲。
歌はポールさんですが、ミノルフォンオーケストラがバックを務めています。


いやよ よしてよ 気休めは
いつまで 返事を 待たせるの
今の私が欲しいのは
そうよ 私が欲しいのは
嫌いか好きか それだけよ

そんな冷たい 目をせずに
どこかえ消えて くださいな
いいわ私は ホステスで
夢をつないで ホステスで
咲かせてみたい 愛の花


正直、僕的には歌詞は特に面白くもありませんでした。

 

曲のほうも、『ブルース?』とは感じず、演歌というか「スローなドドンパ」
といったように思えました。

耳に付いたのは、最初と最後に聞こえた変なキーボード?の音かな。

摩訶レコード:橋本元年

令和になっても宜しくお願いいたします。


令和元年、という事で、今回は元年つながりで橋本真也さんのアルバム、
「橋本元年」を取り上げます。

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いつの時代も俺は俺風(おれふう)

 

リリースは1993年の8月ですから平成5年。
その頃の橋本さんは、闘魂三銃士の武藤さんや蝶野さんに比べ
出世は遅れがちだったのですが、このアルバムをリリースした後に
IWGPヘビー級王座を獲得し、その後9回連続防衛、
年末の東スポプロレス大賞MVPに輝くなど、
新日本プロレスの大将格として大ブレイクします。
そういった意味で、結果としてこのアルバムタイトルは
「橋本元年」として相応しいものになりました。

 

アルバム、といっても5曲しか入っていないのでミニアルバムです。
しかも、うち3曲はインストとカラオケ。
つまり、橋本さんの歌声が聞けるのは2曲だけなのです。
その割りに値段は強気の税込2000円。
ぼったくり!と言っても言いすぎでは無いと思うのです。

 

(1)The Earth(インスト)
(2)愛の魂
(3)栄光への独白
(4)愛の魂(カラオケ)
(5)栄光への独白(カラオケ)

 

橋本さんの歌声は(2)と(3)で聞く事ができます。
下馬評で「ジャイアンボイス」とあり、『藤波級か?』と嫌な予感はしましたが、
そこまで思ってたよりもドイヒーではありませんでした。

 

(2)の曲調は、AORというか中村雅俊さんが歌ってもおかしくないような感じ。

 

(3)はハウンドドッグ風なのですが、独白ってくらいで、
8が語り、2が歌唱って割合で橋本さんの語りが入っています。
当然といえば当然の棒読みだし、長すぎる故にあまり頭に入ってきません。

摩訶レコード:なに?お巡りさんが・・・・・・・・

今回取り上げるのは、1980年代前半に活躍したアイドルグループ、
きゃんきゃんの「なに?お巡りさんが・・・」です。

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「な」の文字だけやたらでかい

 

3人組のグループで、名前からしてどうやらキャンディーズの路線を狙っての、
言わばフォロワーだったようです。
当初はキャンキャンという表記だったのですが、メンバーの一人である
山本博美さんの人気が上がるにつれ、きゃんきゃんに変更したとの事。
ちなみに山本さん、俳優の京本政樹夫人であり、小池徹平さんの親戚。

 

この「なに?お巡りさんが・・・」は、グループでの最後のシングルで
1983年のリリース。

作詞が阿久悠さん、作曲と編曲が川口真さんとなっています。

 

さて、この曲名と作詞家の阿久悠さんとでピンと来た方、あるいは
違和感を持った方は、相棒の杉下右京ばりの洞察力があるかも。

阿久悠さんといえば、ピンクレディーの楽曲の歌詞を手掛けた方。
ピンクレディーでお巡りさんといえば、「ペッパー警部」。

要は、キャンディーズのフォロワーに対して、
ピンクレディーの「ペッパー警部」の二番煎じ的な曲を歌わせるという
力技に出たのです。


待て 待て 待てと呼び止められて
なに? お巡りさんが・・・
なんて首を傾げていたなら
いきなり 手錠が ガチャリ

どういうことなの 理不尽でしょう
私が何をしたというのよ
説明してよとセマって行ったら
露出制限オーバーだって

男を迷わす魅惑の女と
接近注意のシールを貼られました
名誉なことと思います

夏・・・ミニとビキニと・・・ ×2
なに?お巡りさんが・・・


ペッパー警部では「もしもし、君達帰りなさい」と注意されただけでしたが、
この曲ではなんと手錠をかけられてしまっています。
罪状が露出制限オーバー!
あはは、公然わいせつ罪ってこと!?

 

二番の歌詞でも、キスしたら感度制限オーバーとか、もう訳判りません。


曲の面では、これまたイントロにピンクレディーの「UFO」的な部分が感じられたり、
アイドルテクノらしい電子音があったりと、なかなか面白いです。

摩訶レコード:ママと呼ばれて三ヶ月

今回紹介するのは、以前紹介した「目黒の実家へ帰ります」のような
ちょっと訳あり?と思わせてくれる、僕的に好きなタイプの曲名。

松井久とシルバー・スターズの「ママと呼ばれて三ヶ月」です。

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僕が持っているのはジャケ無しの見本盤。ジャケ写はネットから拾いました。

 

まず、松井久とシルバー・スターズですが、検索してもいまひとつ
詳しく正確な情報を得られませんでした。
ムードコーラスのグループなのですが、リーダー(?)の松井久さんは
それ以前はジャンゴ松井とザ・エックスというグループで
レコードを出していたようです。が、画像の誰が松井さんかも不明。。。

 

この「ママと呼ばれて三ヶ月」は、1977年のリリース。
神作光司作詞、松井義久作曲、竹村次郎編曲となっています。


曲を聞く前に、このタイトルから想像できる風景としては

(1)ある女性が、スナック・バーのママになってから三ヶ月が経った。

(2)ある女性が、子供を産んでママになってから三ヶ月が経った。

(3)ある女性が子供を産み、その子から初めて『ママ』と呼ばれてから
三ヶ月が経った。、

(4)ある女性が再婚し、再婚相手の連れ子の母親になり、苦難の末に
その連れ子から初めて『ママ』と呼ばれて三ヶ月が経った。

(5)その他

と、様々あると思いますが、
正解は(1)でした。

しかも、男に捨てられ紆余曲折あってのスナックのママになって三ヶ月という、
王道も王道といった感じの歌詞で、僕的にはもう一捻り欲しかったですね。

 

曲調は、これまたド真ん中ストレートなムード歌謡です。

摩訶レコード:インディアン・ツイスト

今回は取り上げるのは、ジェリー藤尾さんの「インディアン・ツイスト」です。

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1962年のリリース。
俳優でもあり歌手でもあったジェリー藤尾さんの代表曲「遠くへ行きたい」のB面。
「遠くへ行きたい」のEP盤は2種類あり、後に「インディアン・ツイスト」が
「ヤング・セブン(若い虹)」に差し替えられたものがリリースされています。

 

という事で、インディアン盤のほうはヤングセブン盤よりレアなようです。
僕は先日これを御茶ノ水ディスクユニオンさんで何と300円で入手しました。
(ちなみに発売当時の値段は290円となっています)

 

ちょっと調べてみたら、この曲、コサキン赤坂泰彦さんのラジオでも
取り上げられていた事があるようです。
僕が初めて聞いたのは地元のAMラジオ番組でだったかなぁ。

 

ちなみにジェリーさん、インディアンに縁があるのか、
デビュー曲も「悲しきインディアン」って曲なんですね。


永六輔さん作詞、中村八大さん作曲・編曲。


バーバリスト バーバリスト
ハオ ハオ ハオ ツイスト
インディアン インディアン
ハオ ハオ ハオ ツイスト
ナパホ キッカポ スー シャイアン
アパッチ コマンチ ハオ ハオ ハオ
オー イェーイ
ジュゲムジュゲム ゴコオノスリキレ
オッペケレツのウッパッパ
ヤーレンソーラン ソラキタドッコイ
オッペケレツのウツパッパのパ

 

歌詞の前半は、「ハオハオ」や「シャイアン」とか「アパッチ」という、
僕的にはいかにもインディアンを連想させるワードが出てきますが、
後半でなぜか落語の「寿限無」やら「ソーラン節」やらが飛び出し、
「オッペケレツのウッパッパ」という謎のワードも出てきます。
このあたりが作詞家の永さんのユーモアなのでしょうかね。
ワードのネタ切れでのヤケクソって事じゃないだろうなぁ?

 

A面の「遠くへ行きたい」も同じ永六輔さん&中村八大さんの作品ですが、
同じコンビの作品とは思えない程のA面とB面とのテンションの高低差で、
「遠くへ~」の制作時に何かあったのか?と考えてしまいます。

摩訶レコード:守護霊 COME TO ME

今回取り上げるレコードは、1989年リリースのもの。

 

その頃の日本では、所謂”霊感商法”がニュースになったり、
MRマリックさんや宜保愛子さんがテレビ番組で活躍したり、
丹波哲郎さんの映画「大霊界」が上映されたりしていました。
大川隆法さんの「幸福の科学」が話題になってたのもこの頃かな?

 

そんな年にリリースされたレコード。
まさに「歌う霊感商法と表現しても良いかもしれません。
(悪い意味でなく)

深見青山さんの「守護霊 COME TO ME」という曲です。

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あ、僕が持っているのはジャケ無しの見本盤。
ジャケ写はネットで拾いました。

 

「守護霊を呼ぶレコード」
あははは!う~ん、呼びたいような呼びたくないような。。。

 

深見青山(ふかみ せいざん)さん、現在は深見東州さんと名乗っています。
というか、幾つもの名前を使い分けており、他にも
レオナルドTOSHU(レオナルドとうしゅう)という名前も使っているようです。

 

本名の半田晴久名義では、「みすず学苑」の学苑長も務めているそうです。
山手線のドアの窓ガラスにシールで貼られてるアレですね。

 

深見さんについては、是非ウイキペディアで調べて頂きたい。
ここでは書ききれないような素晴らしい経歴・活動をされています。
先ほど「歌う霊感商法」と表現したのは、そんな深見さんの活動内容を
踏まえてのものなのです。
(くどいですが、悪意はありません)

 

作詞作曲を深見さん自らが行っており、編曲は藤田直生さんという方。

オペラ歌手でもある深見さん、さすがに良い声をしています。
発声法も会得されています。
ただ、若干”ハズれがち”、”走りがち”な気がするかな・・・

 

曲調は意外にも、当時の稲垣潤一さんや杉山清貴さんが歌っていたような
ビートを効かせたアップテンポでダンサブルなポップス。
曲中にはサックスも飛び出して、いかにも当時って感じで僕的には懐かしい。


もしも青空が 泣いて
雨が降り続く 時も
深い 意味が隠れてる
雲の上に SUN SHINE 

どんな涙にも 負けぬ
心持ち上げて 歩く
人の両手に広がる
晴れ渡る世界

風吹く夜も
夢見る朝も
見守っている
愛の守護霊 COME TO ME

歌詞カードが無く、耳で聞いた限りなので間違っているかもしれません。

 

いやぁ、素晴らしいですね!
こういう”摩訶”な事を本気で真面目にやるって、リスペクト以外の何もありません。

 

アナログ盤を見つけるのは、かなり難易度高いと思いますが、
CD(アルバムの中)やダウンロードでも聞けるようですよ。

 

B面が「墓まいり」という、これまた何とも言えないタイトル。
”あのお線香”のCM曲に使ってもいいんじゃない?とも思える曲です。