今回取り上げるのは、久しぶりのアルバムもの。
「ファミリーミュージカル マチャアキのそんごくうの大冒険」です。
マチャアキと言えば、大御所の堺正章さん。
そんごくうと言えば、その堺さんが孫悟空役で出演されていた、
日本テレビ系の「西遊記」であります。
このアルバムは、その「西遊記」をミュージカル仕立てで
レコードに収録したもの。
ミュージカルの様子を収録したライブ盤ではなく、スタジオ録音。
(実際にミュージカル公演も行われていたようです。)
キャストなのですが、
孫悟空役は堺正章さんは当然。
三蔵法師役は夏目雅子さんではなく、なんとアニソン界の女王である
堀江美都子さん。
『おいおい、誰だよ、これ!?』って。
最初見た時は、ダチョウ倶楽部の肥後さんと上島さんか?とも思いましたが、
(そうなると寺門さんはどこ?となりますが)
そうではなかったです。
しかも、沙悟浄の河童メイクはまぁ判りますが、猪八戒に関しては、
『いや、これ豚じゃないだろ!』って。ただの太った子供だよ。
ちなみに沙悟浄=熊谷章さん、猪八戒=宇津海仙さん、という方でした。
肝心のアルバムのほうですが、ミュージカルと謳っているだけあり、
台詞(語り)&歌もので、アルバムまるごとミュージカル、といった感じのもの。
作詞と作曲が意外と豪華で、作詞に森雪之丞さん、作曲にすぎやまこういちさん、
編曲には小六禮次郎さん、というように名前を連ねています。
歌詞の部分で興味深いというかおもしろかったのが、
「どうしてWhy?」という堺さん(悟空)の歌で、
ワイはアホーなサルじゃから
この世はわからんことだらけ
ちょっくらおしえてもらおうかい
と、なぜか近畿~中国地方の言い回しになっているものがあったり、
悟空と沙悟浄と猪八戒の悪口合戦が、まるで小学校低学年の口喧嘩のようであったり、
ワッカンネェだろうな、とか、SOS、SOS、ペッパー警部よ!とかの、
当時(1977年)の流行語などをさらっと取り入れている部分があったりする点ですね。
で、1977年で『?』と思ったのが、テレビドラマの「西遊記」の放送開始が1978年。
つまり、このレコード(ミュージカル)のほうがドラマより先だったんです。
これは僕としては超意外でした。