ここ数年、所謂アイドル歌手は男性も女性もグループばかりで、
単体での歌手はすっかり見なくなった感があります。
そう考えると、最後の単体アイドルって誰が該当するのでしょうね。
グループの利点のひとつに、音痴隠しがあると思っています。
歌がド下手でもルックスが良ければ、そこにいるだけでいい、という。
とはいえ、極端に下手すぎると流石に『なんでグループに入れたの?』
という具合で批判されがちですが。
今回取り上げるのは80年代に活動していた女性アイドル歌手。
単体のデビューなのですが、グループというかユニットでの活動でも
知られています。
三井比佐子さん。
曲は「立入禁止 デンジャラス・ゾーン」です。
1981年に同じ事務所の北原佐和子さん、真鍋ちえみさんとともに、
「パンジー」というグループを結成。
このパンジー、3人それぞれが単体でレコードをリリースしており、
グループではレコードはリリースしていません。
ドラマや映画には3人で出ていたんですけどね。
ちなみに彼女達が主演扱いの映画「夏の秘密」には
ビートたけしさんが出演しており、ラジオで何回かネタにしてました。
僕は北原佐和子さんが断然に好きだったので、
三井さんはオマケ程度にしか思っていませんでした。
順位的にも、北原>>>>>>>真鍋>三井って具合。
北原さんは別にして、真鍋さんは「テクノ歌謡」という記憶がありますが、
三井さんはさほどありません。
ただ強烈に覚えているのが、「歌がド下手」という事だけです。
それまでも能勢慶子さん、大場久美子さんらの音痴歌手はいましたが、
始めて三井さんを聞いた時は『ケタが違う』と思いました。(僕的に)
微妙に音程外してる、ではなく、全部外してる、というね。
三井さんはシングルを2枚リリースしていますが、
北原さん、真鍋さんと比べても少ないです。
これは1曲リリースした段階でレコード会社が『こりゃ駄目だ』と判断し、
三行半を突き付けたのではないかと。
ちなみに真鍋さんも3枚のシングルリリースでたいして変わらないですが、
テクノ歌謡のはしりだった、として最近再評価されていますね。
「立入禁止 デンジャラス・ゾーン」は2枚目にしてラストシングル。
作詞:高平哲郎、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀。
恋することが危険なのは知ってるの
だからこれまで
子供の遊びおしまいだと感じるの
だからサヨナラ
立入禁止 立入禁止
ここから先は入っちゃダメダメ
デンジャラスだぞ
これ以上私のこと 困らせないで
だから お願い
セーフティゾーンで付き合ってね
三井さんの歌唱が舌っ足らずでデンジャラス・ゾーンなのは勿論ですが、
歌詞もなかなかですね。
女性コーラスも入っていますが、なぜか救急車の音も入っています。
デンジャラス、だからか。