新日本プロレスが目出度く50周年を迎えられました。
新日の有名外国人レスラーで思い浮かべるのは、
S・ハンセン、A・ザ・ジャイアント、T・J・シンらですが、
”超人”ハルク・ホーガンを忘れてはいけません。
新日ひとすじで、全日本のマットには上がらなかったのですから。
(契約ギリギリまでは行ったらしい)
猪木さんとのIWGP決勝戦は、事実を知った今となっては
『そんなのアリなの!?』って唸ってしまいます。
坂口征二さんが「人間不信」とだけ書いた紙を書置きして
数日間失踪する気持ちも判ります。
さて、ハルク・ホーガン。
そのIWGP決勝戦で一躍有名になってしまった為なのか、
またその前から人気レスラーであったが故なのか、
日本でのレコードデビューをしています。
このあたりは以前にこのブログで紹介したテリー・ファンクと同じ道を
歩んでしまった、と言えるかもしれません。
https://baka-records.hatenablog.com/entry/2017/11/12/203228
ただ、ホーガンはプロレスに入る以前に「ラッカス」という
ロックバンドを組んでいたそうで、そこはテリーとは違う点ですかね。
ちなみにホーガンはベーシストだったそうです。
曲名は「一番(Ichiban)」。
ホーガンがリング上に登場した際に叫ぶ、『イチバーン!』を
そのまま曲名にしちゃった、って具合。
1983年のリリースで、なんと作詞と作曲もホーガン自身。
さらには演奏を日本の超一流バンドであるPINK CLOUDが行うという
豪華っぷり。
PINK CLOUDはギタリストのCharさんが在籍していたバンドで、
レコーディングの直前にIWGP決勝戦で猪木さんに勝ってしまい、
怒り狂った猪木ファンから逃げるように小さくなってスタジオに入ってきて
『早くアメリカに帰りたい』と愚痴っていたとのことです。
全編が英語で、歌というよりは語りです。
僕としては、ジェームス・ブラウンの「Sex Machine」をアップテンポに
したような曲、という印象を受けました。
サビ部分の『イチバン、ホーガン、ホーガン、チャンピオン』は
ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」にクリソツだよ、と。
これ以降、アメリカのマットを主戦場にしたホーガンは、
あれよあれよとスーパー・スターになってしまいました。
なので、もしかするとこのレコードは、日本のプロレスファンよりも
アメリカのファンのほうが欲しがっているかもしれませんね。